インクペディア どう違うの?レーザープリンターとインクジェットプリンターの違い コンビニのコピー機から出てきた紙が、少し温かいことがありますよね。 でも、家庭用のプリンターから出てきた紙は、少ししっとりしていることはありますが、熱を持っていることはありません。 また、お医者さんのカウンターで印刷される処方箋や領収書は、プリンターから飛び出すような速さで印刷されますが、家庭用のプリンターでは、ゆっくりと印刷されます。これは、業務用として広く使われている「レーザープリンター」と、家庭用に普及している「インクジェットプリンター」の差なのです。 もう少し詳しく解説しましょう。 目次1 レーザープリンターとは2 インクジェットプリンターとは3 レーザーとインクジェットの比較・メリット / デメリット4 レーザープリンターとインクジェットプリンター、どっちがおすすめ?5 まとめ レーザープリンターとは レーザープリンターは、樹脂の粉(トナーパウダー)を熱で溶かして紙に定着させる印刷機です。 コピー機から出てきた紙が温かいのは、紙の上に乗せられた樹脂を熱で溶かすために、熱いローラーの間を通ってきたからなのです。 ちょっと仕組みは違いますが、アイロンでTシャツに絵を転写するのに似ています。 トナーパウダーは、だいたい小麦粉の1/10くらいの、非常に細かい粉です。 この「粉」を文字の形にして紙に乗せる際、OPCというローラーにレーザー光線で文字を書きます。 そのため、「レーザープリンター」と呼ばれるのですね。 ちなみに、最近ではレーザーの代わりにLEDを使うこともありますが、これも「レーザープリンター」の仲間になります。 インクジェットプリンターとは インクジェットプリンターは、液体のインクを使って印刷するプリンターです。 家庭用として販売されているプリンターのほとんどがこのインクジェットプリンターです。 「プリントヘッド」と呼ばれるインクの吹き出し口からインクが紙に噴射されて、文字や写真が印刷されます。 小さなスプレーが下向きにたくさん並んでいて、そのすぐ下を紙が通って印刷される、と思ってください。 ただ、そのスプレーから噴射されるインクの一滴は、1ピコリットル(1兆分の1リットル)~2ピコリットルという、ごく小さな粒です。 家庭用のインクジェットプリンターは4色(ブラック・シアン・マゼンタ・イエロー)が基本ですが、これに「グレー」などの色を加えた「5色モデル」「6色モデル」も多く発売されています。インクの色の数が多ければ多いほど、微妙なタッチの色調が表現できると言われています。 レーザーとインクジェットの比較・メリット / デメリット ものすごくざっくり言うと、レーザープリンターはお仕事用、インクジェットプリンターは家庭用、と区分されることが多いです。 カラーのレーザープリンターは、黒・青・赤・黄(ブラック・シアン・マゼンタ・イエロー)の4色のトナーパウダーを使います。インクジェットプリンターのような「グレー」や「ライトシアン」といった色のバリエーションはありません。 そのため、文字やプレゼン資料と言った「くっきり・はっきり」とした印刷は得意ですが、顔写真のような微細な色のコントラストが必要な印刷には向いていません。 また、レーザープリンターはトナーパウダーを溶かすために、小型の暖房器具くらいの電力を使います。家庭でも使えないことはありませんが、ブレーカーを落とさないようにどこのコンセントから電気を取るか、ちょっと考える必要があります。 一方、インクジェットプリンターの消費電力は、電球よりも少ないのが一般的です。また、プリンター本体が小型で軽いので、家庭で扱いやすいというメリットがあります。デジカメやスマホで撮った家族の写真を印刷するのにも、液体のインクならではの繊細な色の表現力が力を発揮します。 ただし、「水」を主成分とするインクならではの弱点として、「水に弱い」という点には注意が必要です。 会議の資料などをインクジェットプリンターで印刷すると、機種によって程度の差はありますが、蛍光ペンを使うと文字が滲んでしまいます。 レーザープリンターで印刷した書類には、この弱点はありません。マーカー使い放題です。 レーザープリンターとインクジェットプリンター、どっちがおすすめ? 一般的に、レーザープリンターの方が本体価格が高く、印刷の1枚当たりのコストも高いですが、全ての点においてレーザープリンターがインクジェットプリンターに勝るわけではありません。 気軽に年賀状や写真を印刷したいのであれば、家庭用のインクジェットプリンターがおすすめです。最新機種でも3万円以内ですし、機能を絞れば1万円前後でも十分な機能のプリンターが買えます。 しかし、印刷のスピード、くっきりとした見やすい文字、といったレーザープリンターならではの長所が必要でしたら、最近では安い機種もありますので、レーザーも検討されてはいかがでしょうか。 伝票類、あるいはバーコードなど、白黒印刷しか行わないのであれば、モノクロレーザーという選択肢もあります。 フルカラーの印刷に慣れていると「モノクロ?何か不便そう」と思ってしまいますが、印刷のスピードがとにかく速いですし、印刷物は水にも強いので、用途によっては大変重宝します。 まとめ ざっと「レーザープリンター」と「インクジェットプリンター」を解説いたしましたが、ここで触れた以外にも、「ビジネス用のインクジェットプリンター」や「写真家が使う超多色プリンター」、あるいは「家庭向けのカラーレーザープリンター」など、例外的なプリンターも数多く販売されています。 一般に、家電量販ではお店のスペースが限られているため、代表的なプリンターしか見られませんし、店頭のカタログには、ちょっと高めの最新機種しか載っていません。 もし、プリンター選びに迷われましたら、インクやトナーをお買い上げの予定はなくても、インクのチップスにご相談ください。 ランニングコストも含めて、おすすめのプリンターをご案内できるかと思います。 (H) 平成から「令和」へ!便利な『元号自動変換インク』発売決定! プリンターが紙詰まりしてしまった時の対処法と予防策