インクペディア 実録!洗浄カートリッジの使用方法のご紹介! 目次1 プリンターのインクの目詰まりは突然に2 洗浄カートリッジのセット方法3 いよいよプリントヘッドのクリーニング4 インクを元に戻して、詰まりが取れたか確認!5 洗浄カートリッジで「印刷」?それとも「ヘッドクリーニング」? プリンターのインクの目詰まりは突然に キヤノンのMG6530というプリンタがございます。 確か4年ほど前に1万円ちょっとで購入したと記憶しています。 当時のキヤノンの6色タイプのメイン機種で、機能も値段もいい感じでした。 長らく私のデスクの隣で不具合もなく頑張ってくれていたのですが、先日、突然インクがかすれ始め、ヘッドクリーニングをしてもあまりパリっとせず。。 「ブラザーに買い替えようかな」と呟いていたのが聞こえて、ご機嫌を損ねてしまったのでしょうか。 ノズルチェックパターン印刷をしてみたところ、PGBK(顔料ブラック)のノズルの調子が悪いということが分かりました。 いわゆる「インクの目詰まり」です。 典型的な顔料ブラックの目詰まり症状です。 こんな時こそ! そうです、「洗浄カートリッジ」というものがございます! この BCI-350PGBK 用の洗浄カートリッジを実際に使ってみましょう。 洗浄カートリッジのセット方法 まず、普通のPGBKのインクカートリッジを外します。 キヤノンのプリンタは、フタを上げるだけでインク交換ができる位置にキャリッジが来てくれるので便利ですよね。 通常のインクカートリッジを取り外します 次に、シールをはがした洗浄カートリッジをセットします。 機種によってはオレンジのキャップが付いていますが、取り外してセットします プリンタは、「PGBKの普通のインクカートリッジを入れ替えた」と認識して、ひとしきりカタンカタンと何やら準備運動をいたします。 これで、洗浄カートリッジを使用する準備は完了。 つまり、通常のインクカートリッジの交換と同じ手順です(笑) いよいよプリントヘッドのクリーニング マニュアル通りのご案内ですと、ここで「ヘッドクリーニングを数回」行うのですが、今回は調子の悪いヘッドがPGBKであることが判明しておりますので、ちょっと別の方法で詰まりを取ってみます。 PGBK(顔料ブラック)は、「文字」や「罫線」を印刷するためのブラックです。 なので、こんな「黒の文字だけ」のエクセルを用意して、印刷してみます。 ちなみに、他の色が詰まった場合は、その色が多く使われている「画像(写真とか)」を印刷するという手もあります。 もちろん、素直にヘッドクリーニングをしていただいてもOKです。 ベタでもOKですが、今回は分かりやすく文字にしてみました どうなるかと言いますと、こんな印刷物が出てきます。 洗浄液で「印刷」を行うと、インクの代わりに出てくる洗浄液が、ノズルに残ったインクを洗い流してくれます 最初はプリンタの中に普通のインクが残っていますので黒い文字が出てきますが、洗浄カートリッジに入っている「洗浄液」は無色透明なので、だんだんと文字が薄くなります。 ちなみに、当店のBCI-371/370 用の洗浄カートリッジは薄いブルーの液体が入っていますが、印刷するとやはり無色透明です。 文字が限りなく薄くなったところで、さらにしばらく放置します。 …と言っても、私はせっかちなので5分くらいしか放置しませんでした(笑) 本当はこのまま2時間くらい放っておくのがおすすめです。 これで、「インク詰まり」の原因がクリーニングできたことになります。 ちなみに、インクの詰まりの原因は、一般的には「インクが固まった」と解釈されますが、細いノズルの途中に「空気の泡」ができてしまっても、やはりインクが出て来なくなる原因になります。 洗浄カートリッジは、固まったインクや空気の泡を取り除く効果が期待できます。 インクを元に戻して、詰まりが取れたか確認! プリントヘッドのクリーニングが終わりましたので、インクを元に戻します。 まず洗浄カートリッジを外して・・・ 先ほど外したインクを戻します。 プリンタが落ち着いたところで、もう一度、先ほどの文字だらけのエクセルを印刷してみましょう。 最初はノズルに残った洗浄液が出てきますが、次第にインクが出てきます。 ノズルの中に残っていた洗浄液が、黒いインクに置き換わる過程が良く分かりますね。 では、ノズルチェックパターン印刷をしてみましょう。 バッチリ、きれいに印刷されています! 尚、取り外した洗浄カートリッジは、セロテープなどで口をふさいでビニール袋などで密閉しておけば、1か月くらいは保存可能です。開封済みですから、あまり長期間は保存できませんが。 ところでこのプリンタ、先ほどはかすれていて印刷されませんでしたが、インクが出るようになったので「累計印字枚数」が確認できるようになりました。 この場合、「このプリンタの累計印字枚数は、27,301枚以上、27,350枚未満」という意味になります。 概ね、こういった一般的なインクジェットプリンタの寿命は「10,000枚」と言われています。 タネ明かしをしますと、このプリンタは印字枚数が1万枚を超えたあたりで、プリントヘッドの交換をしています。 なので通常よりも寿命が長いのは当然ですが、それにしても、ヘッドを交換してからも17,000枚ほど印刷していることになりますので、とっくに寿命を超えています。 よく、「互換インクを使っているとプリンタの寿命が短くなる」とおっしゃる方がいらっしゃいます。 確かに出回っている互換インクの品質もピンキリですが、インクのチップスの互換インクをご使用いただいている限り、そんなことはございません。 そのうち機会があれば解説させていただきますが、インクのチップスの互換インクはプリントヘッドにやさしい成分設計になっています。 今回メンテナンスをしたプリンタも、まだしばらく働いてもらおうと思っています。もちろん互換インクで。 洗浄カートリッジで「印刷」?それとも「ヘッドクリーニング」? 尚、今回は「洗浄カートリッジをセットして印刷を行う」という方法をご覧いただきましたが、洗浄カートリッジをセットして「ヘッドクリーニング」を行うという方法でも同様の効果が期待できます。 細かいことを申し上げますと、印刷を行う場合、紙が何枚か必要になります。 一方、洗浄カートリッジをセットしてヘッドクリーニングをした場合、プリンタに内蔵された「廃インクパッド」の寿命をわずかに縮めます。また、詰まっていないインクも少量ですが消費します。 もしお使いのプリンタに「かすれ」「詰まり」の症状が出て、通常のヘッドクリーニングの効果も薄いようでしたら、ぜひ当店の洗浄カートリッジを試してみてください! (H) プリンターの廃棄ってどうするの?スマホでできるおすすめの処分方法も紹介 インクカートリッジとトナーカートリッジって何が違うの?詳しく解説