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【2023年最新版】プリンターインクの目詰まり解消法!目詰まりの原因と解消法を徹底解説!
こんにちは!さて今日はインクジェットプリンターのインクの目詰まりについて、世界で一番わかりやすく書いてみたいと思います。
そもそもインクが詰まってしまう原因って?
みなさん、ボールペンのペン先がインクで固まってしまったという経験がありますか?
プリンターのインクもこの現象を全く同じようなことが起きます。
ボールペンのペン先のボールに当たる部分が、プリンターのプリントヘッドという場所です。ここではインクが空気に触れています。
時間が経過するとインクの水分が蒸発していき、ボールペンのインクと同じように固まっていきます。これがインク詰まりです。
詰まってしまった時の解消方法
インク詰まりの解消法には2つのポイントがあります。これもボールペンに例えるとわかりやすいです。
ボールペンのインクが詰まったときに、ごしごしと紙にペン先をこすりつけていたらインクが出てきた、ということがありますよね。
これはボールが回転することによって、ペンの内部のインクと、ペン先で固まっていたインクが、再び溶け合い、スムーズに出るようになったのです。
インクは一度固まっても、固まっていないインクと再び触れると、「溶け合う」のです。これが1つ目のポイントです。
同じようにボールペンの芯を取り出して、ペン先と反対側に口をつけ、芯のなかに息を吹き入れながら書くと、また書けるようになった、という経験がある人もいるでしょう。
これはボールペン内部の圧力を高めることで、ペン先で固まったインクを外部に噴き出して、再度書けるようにしたのです。圧力で「押し出す」。
これがもうひとつのポイントです。
プリンターのインクが詰まったとき、まずやるべきことは、プリンターの機能として内蔵されている「プリントヘッドのクリーニング」です。
実はこの機能でやっていることは、上記のボールペンの例による2つのポイントと全く一緒です。
クリーニング機能で、カートリッジ内部のインクが、通常よりも多くヘッドに流れ込むことによって、ヘッドの先端で固まっているインクと「溶け合う」と同時に、内部からの圧力で固まったインクを「押し出し」ます。
通常の印字での圧力を「1」とすると、通常のヘッドクリーニングは「1.5」、強力ヘッドクリーニングは「2」と言われています。
これ以上圧力をかけると、ヘッドが壊れてしまうリスクがあるので注意が必要です。
メーカー修理
プリントヘッドは、インクカートリッジと一体になっているタイプと、ヘッドとインクカートリッジと分離しており、プリンター本体側にヘッドがあるタイプの二つのケースがあります。
一体型の場合は、ヘッドが完全に詰まったとしても、新しいインクカートリッジを装着すれば、当然ながら、すぐ直ります。
インクカートリッジと一緒にヘッドも使い捨てるとも言えますね。
分離型の場合は、インクが詰まってしまうと厄介です。
プリントヘッドは本体側についており、多くの場合はユーザーが簡単に取り外せないように固定され、しっかり固定されています。
つまりメーカー修理に出してくださいね、ということです。
最近のメーカー修理は「定額方式」すなわち「どんな故障でも同額請求」が普通ですので、結局買い直した方が安い、となるケースが多いのが実情です。
また発売5年を超えたモデルは、そもそもメーカーの修理サポートが終了していることもあります。
さてプリントヘッドですが、精密ドライバーで分解すれば、取り外しが完全に不可能というわけではありません。
ただ精密機械ですので、よほど腕に自信がある人以外は、やめておいた方がよいでしょう。分解の段階で別の個所が壊れる可能性がありますし、元に戻せないかも知れません。
なお外したプリントヘッドを洗浄する際、水道水で洗っても効果は薄いです。
前述の「ポイント1」ですが、効果的な洗浄には、固まったインクが再度溶けることが必要ですので、インク溶剤と同成分の水溶液で洗う必要があります。
ネット上では「酢」で洗って直ったという情報も上がっていますが、「酢」の作用による効果は疑問です。
いずれにしてもプリンター側にヘッドがある分離型の場合、インクが固まってしまうとなかなか対処が難しそうです。
プリンターの日々の手入れ方法
そこで大事になってくるのが、日々のお手入れということになります。
プリントヘッドには二種類の方式があります。エプソンは電気を使った「ピエゾ」方式。ブラザーとHPも、エプソンからのOEM供給を受け、同じ「ピエゾ」方式を採用しています。一方でキヤノンは熱を使った「サーマル」方式です。
よくヘッドが詰まりにくいメーカーはどこですか、と聞かれるのですが、実際のところ、ヘッドの詰まり安さは、ピエゾ方式でもサーマル方式でも、差はないと言われています。
つまりどのメーカーでも、インクが空気に触れている状態であれば、固まってしまうリスクは確実にあると言えるでしょう。
日々のメンテナンスの基本は、プリンターの電源は常に入れておき、自動でヘッドクリーニングがかかるようにしておくことです。
さらに1週間に1度くらいは実際に印刷するとさらに良いとされています。
ただし、自動クリーニングだけでもインクが一定量消費されてしまいますし、必要もないのに印刷をかけるというのもコストアップになりますね。
よくインクカートリッジをプリンター本体から外して、別途ビニール袋に入れて保存しておいたらどうか、という話があります。
これは名案ですが、すべてのプリンターで効果があるわけではありません。
ヘッド一体型のカートリッジでのみ、効果ありです。6色独立、4色独立などと呼ばれる、ヘッドとカートリッジが分離しているタイプの場合、ヘッドはプリンター側にありますので、カートリッジだけ外して保管しても効果はありません。
洗浄カートリッジについて
ヘッド目詰まりには、インクのチップスの洗浄カートリッジがおススメです。
これは独立タイプのインクカートリッジケースに、洗浄液を入れた商品になります。
通常のインクカートリッジと同じようにプリンターに装着し、強力ヘッドクリーニングを数回かけることで、多くの場合、すっきりとインクの目詰まりが解消します。
前述の通り、インク目詰まりの解消の「ポイント1」は、固まったインクを再度溶かすことあります。
インクのチップスの洗浄カートリッジの洗浄液には、目詰まり解消に効果のある、表面活性剤とインク溶剤が配合されています。
あまり種明かしはしたくありませんが、表面活性剤は福井県にある業界トップメーカーである日信化学工業さん(信越化学さんの関係会社です)のものを使用しています。
非常に信頼性の高いものです。
またインク溶剤としては、一般的な乳化剤(Emulsifier)である「XP-10」グレードを使用しています。
そして「ポイント2」である高圧力による押し出し作用について、結局のところユーザーのみなさんが気にするのはコストだと思います。
頻繁な自動クリーニングで、常にプリンターを良い状態にしておきたいところですが、高価な印刷用インクがこれでどんどん消費されるのは、やっぱりモッタイナイですよね。
ということで、
・ヘッドが目詰まりしたときには、洗浄カートリッジでがんがんクリーニング。
・あまり印刷頻度が高くない場面でも、印刷用カートリッジのかわりに、洗浄カートリッジを装填し、電源はオンにしておく。
これが正解ではないかと考えています!