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【自由研究】どうして4色のインクだけでさまざまな色が印刷できるの?【印刷のフシギ】
いよいよ8月になり夏本番ですね。夏といえば夏休み、夏休みといえば自由研究!
というわけで今回は、インクのチップスでも自由研究を行ってみたいと思います。
だれもが一度は使ったことがあるでしょうインクジェットプリンターは、PCやスマホの中の写真データや文書のデータを、紙の上にとても忠実に再現してくれますね。どうしてあんなにきれいに再現してくれるのか不思議に思ったことはありませんか?
今回は「なぜインクジェットプリンターはさまざまな色を再現(印刷)できるのか?」を、実験を交えながら解説してゆきます。秘密を握る 色の3原色 について理解し、自分でもオリジナルのカラーを作ってみましょう!
目次
インクジェットプリンターでは、なぜいろんな色を印刷できるの?
インクジェットプリンターでは、通常カートリッジに入った4色〜6色のインクを使います。一番シンプルな4色の場合は「ブラック」「シアン」「マゼンタ」「イエロー」です。なぜこの4色だけのインクで様々な色を紙の上に印刷することができるのでしょうか?
それは、色を混ぜることで、ほかの色をつくることができるからです!
カラープリンターでは「色の3原色」によってさまざまな色をつくり出しています。
色の3原色とは?
まず原色には「光の3原色(RGB)」と「色の3原色(CMYK)」があります。
光の3原色は、赤、青、緑の3色で、この色を混ぜれば混ぜるほど明るくなります。そして、その3色を同じ割合で混ぜると白になります。テレビやスマートフォンなどの液晶画面では、この光の3原色を利用しています。
一方、色の3原色は「マゼンタ」「シアン」「イエロー」の3色で、混ぜれば混ぜるほど暗くなり、同じ割合で3色を混ぜると黒になる特徴があります。インクジェットプリンターの印刷はこの色の三原色を利用して印刷しています。
しかしながら、インクは、「マゼンタ」「シアン」「イエロー」を同じ割合で混ぜると黒ではなく、茶色に近い色になってしまうため、この3色とは別に「ブラック」のインクが用意されています。
【実験】色の3原色で他の色を作ってみよう!
【準備するもの】
・水彩色鉛筆
・水
・筆
・画用紙
今回の実験では、プリンターがご自宅にない方でも手軽に同様の実験ができるようにインクではなく、水彩色鉛筆でおこなっていきます。
水彩色鉛筆とは、普通の色鉛筆のように色を塗ることができるのですが、上から水をつけた筆でなぞると、塗った部分が絵の具で色を塗ったような仕上がりになります。
今回は「マゼンタ」「シアン」「イエロー」になるべく近い色を3本選んで使いました。
<実験1>3色のうち2色を1:1で混ぜる
まずは2色を混ぜて、どんな色になるか見ていきましょう!
パターンは3つです。
まず水彩色鉛筆で半分ずつ塗りました。
ここから、色の境目を水のついた筆でこすり、色を混ぜていきます。果たしてどうなるのでしょうか?
<実験2>3色すべてを1:1:1で混ぜる
今度は3色すべてを混ぜてみます!
3色を下の画像の様に塗り3色が交わる中心部分を水のついた筆でこすります。
<実験3>指定した色を作ってみる!
今度は指定した色を作るのに挑戦です!作ってみる色は「黄緑」「濃い青」「茶色」です。
実験1、2の結果をもとに、予想をたてて色を掛け合わせていきます。
さらに、実験1、2では、同じ濃さの色を混ぜていましたが、実験3では濃さも変えていきます。
例えば、シアン1色でも色を薄くしたり濃くしたりすることができます。それぞれ「マゼンタ」「イエロー」「シアン」をどの程度の濃さで混ぜるか予想をたてて色を作っていきます。
~黄緑に挑戦!~
混ぜて塗った部分を水のついた筆でこすります。
結果1
ちょっと黄色味が強いですね。レモン色みたいになりました。納得がいく黄緑色にするために、今度はシアンを気持ち濃くしてみます。
結果2
成功!写真だと分かりずらいですが、納得のいく黄緑色になりました!
~濃い青に挑戦!~
この配色で混ぜていきます!
結果1
深緑色に近くなってしまいました。マゼンタをさっきよりも濃く入れて、シアンもより濃く混ぜてみます。
結果2
んー、微妙ですが少し暗い青になりました。
もっと濃く色づけができたり、直接黒を混ぜて良いのであればさらに良い感じになりそうです!
~茶色に挑戦!~
この配色で混ぜていきます!
結果1
くすんだ緑になってしまいました。
今度は少しマゼンタ多めで塗っていきます。
結果2
茶色になりました!成功です!!
【結果】色の3原色でいろんな色を作ることができた!
失敗作も含めてできた色を並べてみましょう!
水彩色鉛筆を使用しているため、色味は基本薄めなので濃いはっきりとした色を作るのは難しかったですが、ある程度想定した色を「色の3原色(に近い色)」だけを使って作ることができました!
ちょっとしたさじ加減で色味が変わってくるのは、なんとも料理の味付けをしている気分ですね。
インクジェットプリンターは、「どのインクをどんな配合で混ぜれば印刷したい色になるのか」を自動で認識して印刷をしてくれますので、改めてプリンターの素晴らしさを感じることができました。
みなさんもぜひお持ちの色鉛筆やインクを使って、光の三原色から他の色を作ることにチャレンジしてみてはいかがでしょうか!
注意事項
※お子様が実験をされる場合は、保護者の指導のもと行ってください。
※インクや水彩色鉛筆を使用する場合、衣類が汚れる場合がございます。汚れてもよい服装で実験されることをおすすめいたします。

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