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今買うならコレ!2018年春のプリンタ選び
目次
新生活!プリンタはどれを選ぶ?
進学、就職、転勤など、多くの新生活がスタートする4月になりました。
家具や家電製品のお買い物が一段落し、さて、プリンタはいかがでしょうか?
今回は、これからプリンタを購入する予定がある方のために、機能のバランスが良い人気のプリンタをいくつか、比較しながらご紹介したいと思います。
「一番安いやつ」は買っちゃダメ!
「ウチは一番安いやつでいいよ」というあなた、ちょっと待ってください。
一番安いやつ、というと、iP2700か、MG3630、もしくはTS203でしょうか?
ソレを買ってしまうと、後々ランニングコストの高さに愕然とすることになります。
プリンタ本体の価格が極端に安い機種のほとんどは、インクカートリッジとプリントヘッドが一体になっている「ヘッド一体型」のインクを採用しており、総じてインクが高額です。
当店では、iP2700用、MG3630用、TS203用にそれぞれ再生インクなどをご用意しておりますが、それでも「インクカートリッジ独立型」に比べるとランニングコストが高くなってしまいます。
短期間に少しだけ印刷して、その後は印刷の予定がない、という特殊な場合を除いて、「ヘッド一体型」のインクを使用するプリンタはおすすめしません。
プリンタ本体の色が選べて、機能が豊富な高性能複合機
家庭用インクジェットプリンタの2大メーカーは、エプソンとキヤノンです。
エプソンの「カラリオ」、キヤノンの「ピクサス」は家電量販店でも多くの機種を販売していますので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
今回は、昨年秋に発売された、それぞれのメーカーで最も人気のある機種を比較してみました。
エプソンの「EP-880A」とキヤノンの「TS8130」は、本体色も選べて、液晶画面が大きく、それでいて本体サイズがコンパクトです。印刷速度も家庭用としては早く、写真印刷の画質も申し分ありません。
「EP-880A」は染料6色、「TS8130」は「顔料ブラック+染料カラー5色」で、同じ6色でも若干内容が異なります。「顔料ブラック」がある分、キヤノンの方が「文字の黒」ははっきり出るかと思いますが、よほどよく見比べない限り、エプソンの「染料6色」の文字印刷もきれいなものです。
お値段は両方とも18,000円程度。収納時のサイズは、幅はエプソンが小さく、奥行きはキヤノンが小さいですが、見た目のボリュームはそれほど変わりません。
液晶画面はどちらも大きく、タッチパネル式ですのでスマホを操作するようにプリンタの操作ができます。
ここから先は、あくまで「お好み」の問題ですが、エプソンの方が細部の仕上がりが細かいように見受けられます。
家電量販店の店頭などで見比べていただくとよくわかりますが、キヤノンは光沢のある普通のプラスチックのボディで、一方のエプソンは表面にエンボス加工が施されており、つや消しの仕上げになっています。見た目の好き嫌いはともかくとして、キズやホコリが目立たないのはメリットの一つかと思います。
また、本体裏面を見比べていただくと、「いかにも裏面」というキヤノンに対し、エプソンのEP-880Aはすっきりと仕上げています。棚に収納する場合はともかく、裏面も見える場所に設置する場合はエプソンに軍配が上がりそうです。
最後にもうひとつ、EP-880Aには「廃インクパッドが自分で交換できる」という大きな特徴があります(正式名称は「メンテナンスボックス」)。
インクジェットプリンタである以上、プリントヘッドのクリーニングで使用した廃インクを貯める部分はどうしても必要で、大半のプリンタはこの「廃インクパッド」が容量の限界を超えるとメーカー修理になってしまいます。
EP-880Aは、先代のEP-879Aから「メンテナンスボックス」が自分で交換できる仕組みになっています。「廃インクパッドがいっぱいです」というエラー画面に呆然とした経験のある方は、やはりEP-880がおすすめです。
ちなみにEP-879Aは、発売が1年早い「型落ち」モデルですが、液晶画面が少し小さいだけで基本性能はEP-880と変わりません。もし流通在庫が格安で手に入るようでしたら、これもおすすめです。
こだわりが強くない方におすすめの2機種
「見た目は気にしないし、そんなにハイスペックじゃなくても」という方におすすめなのが、こちらの2機種です。
エプソンの「EP-710A」とブラザーの「DCP-J572N」、いずれも1万円弱くらいで購入できるインクジェット複合機(印刷・コピー・スキャン)です。
本体色はいずれもホワイトのみ。また、液晶画面が最小限サイズで、タッチパネルではなく、ボタンで操作するタイプです。
EP-710Aのインクは6色タイプですが、純正インクに「増量サイズ」の設定がなく、インクのサイズ(容量)は1種類だけです。
DCP-J572Jのインクはブラック・シアン・マゼンタ・イエローの4色というミニマムな構成。そのかわり、インクを1セット購入しても他のプリンタよりも安く済みます。インクの買い置きをしておく場合も、4色だけなので管理がラク、というメリットもあります。
ブラザーは他のプリンタも一貫して「4色」で作っていて、巷では「やっぱり写真印刷のクオリティは・・・ブラザーはちょっと・・・」と言われがちです。が、実際に印刷したものを見てみると、「4色」と「6色」の差はそれほど感じません。
今回ご紹介した4機種の中だと印刷のスピードは一番遅いですが、「ローコストで、ぼちぼち使えればいいよ」という方には、ブラザーはとてもおすすめです。
互換インクがあるかないか、というポイントも
今回ご紹介した4機種のうち、TS8130のインクカートリッジ「BCI-381/380」については、他の記事でもお伝えしている通り、互換インクはまだ発売されていません。当店だけではなく、他のショップでもBCI-381/380の互換インクは現時点では発売されていないかと思います。
従って、TS8130をご購入の場合、少なくとも数か月は純正インクしか選択肢がございません。
他の3機種につきましては、KUI互換インク、ITH互換インク、LC3111互換インクがそれぞれ発売されています。
「手持ちのプリンタで最大限の印刷品質を!」という場合には純正インクをお勧めしますが、「純正インクって高いなあ」と感じる方は、ぜひ当店の互換インクをお試しいただければ幸いです。
「インクのチップス」よりも安い互換インクってどうなの?
私たちが見てもびっくりするような値段で、互換インクが販売されていることがあります。
そういった通販ショップを見つけたら、「店舗概要」をよく見てみてください。「お問い合わせはメールのみ」、あるいは海外のコールセンターにつながってしまう電話番号が記載されていることもございます。
当店では、万が一のトラブルの際には、ちゃんと国内のコールセンターにお電話もつながりますし、メールのお問い合わせも迅速にご返答しております。保証期間も1年間ございますので、安心してご購入ください。
また、他社さんで「プリンタ本体も保証します」、と謳っている場合がございますが(アジア系の方が運営しているサイトが多いです)、よく見ると「ただし、メーカー保証期間に限る」という但し書きが付いています。つまりプリンタが故障しても「無償修理期間」なので、もともと「修理代」がかからないわけです。修理代がタダなのを分かっていて「修理代を保証します」と宣言(?)し、サービスが良いように誤認させようとしているわけです。こういったショップの商品は品質がいいはずがありません。
当店はそういった詐欺みたいな表記はいたしませんし、お電話のご対応はプロのコールセンタースタッフがまずはご対応させていただきます。もしお時間があるようでしたら、「こんな用途で使いたいんだけど、おすすめのプリンタは?」と電話してみてください。喜んでご相談に乗らせていただきます。
「上級者」向けにはほかの選択肢も
今回、ごく一般的な機能を持ったプリンタをご紹介させていただきましたが、例えば「液晶画面がなくてもだいたい操作できるし、インクは4色でいい」という方には、エプソンの「PX-049A」(実売価格6,000円前後、インクはRDH)をおすすめできますし、「A3で写真印刷!」という方にはEP-979A3(実売価格28,000円前後、インクはIC80)あたりがおすすめです。
こういった「それほど売れ筋ではない」プリンタの互換インクもお取り扱いがございますので、ぜひ検索してみてください。
今後もインクのチップスをよろしくお願いいたします!
(H)