インクペディア メンテナンスボックスってなに?メンテナンスボックスEPMB1互換、大解剖! 2016年秋、エプソンが発売したEP-879Aというプリンターに「メンテナンスボックスEPMB1」という消耗品が設定されていました。 「メンテナンスボックス」とは、「廃インクを貯めるための容器」のことです。つまり、従来「廃インクパッド」と呼ばれていた部品が、交換式になったということです。 そもそも「廃インクって何・・?」という方も必見! 今回は、「メンテナンスボックスEPMB1互換」を詳しくレポートしていきたいと思います! 実験台には、EP-879Aの後輩の後輩の後輩、EP-882Aを使用しました。 目次1 メンテナンスボックスとは2 メンテナンスボックスの交換方法3 EPMB1互換、分解してみよう4 EPMB1互換の対応機種について メンテナンスボックスとは インクジェットプリンターでは、必ず「廃インク」というものが発生します。 例えばプリンターの電源を入れた時、あるいは「ヘッドクリーニング」という操作を行った時に、プリンターはインクの吹き出し口である「プリントヘッド」から、インクを強制的に排出して「お掃除」をします。 この時に排出されたインクは、プリントヘッドの真下に設置されている、小さなゴムへらで拭き取られて、「廃インクパッド」に流れ込みます。 「廃インクパッド」は、プリンター内部の隙間に設置されていて、堅めのスポンジのような吸収体が廃インクを吸っていきます。 ただ、「プリンターの内部」という限られた空間なので、この「廃インクパッド」はいずれ「貯められるインクの限界」がやってきて「廃インクパッドエラー」が出ます。 プリンターを使っている人にとって、この「廃インクパッドエラー」は非常に残念なお知らせです。プリンターをメーカー修理に出すか、プリンターを買い替える、という選択を迫られます。 だいたいの場合、メーカー修理は1万円を超える出費になりますので、「だったら買い替えるか」ということになります。 事実上、「廃インクパッドエラー」はプリンターの寿命を決める大きな要因です。 この「廃インクパッド」を交換式にしてしまったのが、「メンテナンスボックス」です。 発想としては昔からあったのかもしれませんが、実装したのはエプソンのEP-879Aが初めてでした。 これによって、ユーザーにとっては「廃インクパッドエラー」の心配をしなくてよくなったという利点があります。 また、従来の「廃インクパッド」に比べて、「メンテナンスボックス」は驚くほど小さいので、プリンター本体の小型化にも一役買っています。 余談ですが、エプソンのプリンターは年を追うごとに丸く小さくソフトになっていくのに対し、キヤノンのプリンターはどんどん角ばってメタリックな物体になっています。 両社のプリンターを擬人化したら楽しそうですよね。 メンテナンスボックスの交換方法 メンテナンスボックスは、通常は交換メッセージが出たら交換します。 が、今回は互換品のテストを兼ねて、交換してみることにします。 プリンターの操作画面の「消耗品情報」をタッチすると、このような画面が現れます。 画面の下の方に、「メンテナンスボックス空き容量」という表示があります。 これを見る限り、まだ2割か3割くらいしか使用されていないようですね。 ちなみに、重さを計測してみましたところ、純正のメンテナンスボックスの未使用品は41.3グラム、上の写真の「使いかけ」のメンテナンスボックスは58.3グラムでした。 隙間から乾燥していく分もあるかと思いますが、だいたい、80グラムくらいのインクを収納できる計算になるでしょうか。 さて、メンテナンスボックスを取り外します。マイナスドライバーが必要です。 液晶パネルが付いている「フタ」を一番上まで開けて、のぞき込むと右上にネジが見えます。これを回します。 上の写真をよく見ていただくと、このネジの下に、「水滴を受ける器」のマークが刻印されています。“メンテナンスボックスへのアプローチはこのネジだよ”、というマークです。ちなみに、この「メンテナンスボックスのカバー」の部分を外しても、ネジはカバーからは外れません。ストッパーが付いていて、ネジが行方不明にならないようになっています。細部にまでこだわっているように感じます。 カバーを外すと、メンテナンスボックスの取っ手が見えますので、引き出します。 この時、用紙を入れるトレイを外しておかないと、メンテナンスボックスは引っ張り出せません。一瞬「あれ?」ってなりますのでご注意を。 引っ張り出したのと逆の手順で、新しいメンテナンスボックスを装填します。 EPMB1互換メンテナンスボックスは、一番奥に入れる瞬間に、プチッという手ごたえがあります。薄いビニールのフィルタが破れるようになっていますので、問題ありません。 新しいメンテナンスボックスを入れて、液晶画面を見てみるとエラー画面のままです。 あわてず騒がず、「対応方法へ」をタッチしてください。 「対応方法へ」をタッチすると、次の画面になります。 「対応完了」を押していただくと、メンテナンスボックスの交換完了です。 しかし、もしかしたら下の画面が見えるかもしれません。 先程メンテナンスボックスを外す時に、用紙トレイを引き出しましたよね。 用紙トレイを戻していないと、この画面になります。用紙トレイを元の位置に戻してください。 念のため、「消耗品情報」を確認しておきましょう。 「メンテナンスボックスの空き容量」が100%になっていますね。これでメンテナンスボックスの交換は完了です。 EPMB1互換、分解してみよう ここからはメンテナンスボックス互換を分解して、中がどうなっているのか見ていきましょう。 本来はメンテナンスボックスを分解する必要はありませんので分解する際は、自己責任の元で行って頂きますようお願い致します。 EPMB1互換を分解してみましょう。 ドライバーでフタを開けると、下画像の通りです。インクを吸収するための、白いスポンジ状のものがみっちり入っていますね。 引っ張り出してみましょう。 内側は下画像の通りです。ICチップの部分が凹んでいるほかは、シンプルなつくりです。 中に入っているスポンジは、3分割されています。 ちなみに、純正品は同じ厚さのシートが4枚、形状違いで入っていました。構造としては同じですね。 EPMB1互換の対応機種について 「このEPMB1互換メンテナンスボックス」は、純正品と同様に、以下のプリンター全てに対応しております。 ▶家庭用インクジェットプリンター(染料6色モデル) 2016年発売:EP-879AB / EP-879AR / EP-879AW 2017年発売:EP-880AB / EP-880AN / EP-880AR / EP-880AW 2018年発売:EP-881AB / EP-881AN / EP-881AR / EP-881AW 2019年発売:EP-882AB / EP-882AR / EP-882AW ▶A3サイズモデル 2017年発売:EP-50V 2018年発売:PX-S5010 2019年発売:EP-982A3 ▶エコタンクモデル 2019年発売:EP-M552T / EW-M752T EPMB1互換メンテナンスボックスはこちら ⇒ EPMB1互換メンテナンスボックス ぜひ、チップスの互換インクと併せてご使用くださいませ。 今後も、インクのチップスをよろしくお願いいたします。 インクのチップスは、互換インクカートリッジ・互換トナーカートリッジの専門店です。純正品に比べ最大90%OFFでご提供しております。平日15時までのご注文で当日配送。印刷コストの削減に是非ご活用ください。 互換メンテナンスボックスを探す プリンターのお掃除「ヘッドクリーニング」をお安く解決! レーザープリンターは身体に悪い!?