インクペディア 一般的な年賀状の書き方とマナー お世話になった人への挨拶と日頃のお礼を込めて送る、年賀状。最近では全部手書きで書くというよりは、あらかじめデザインなどがプリントされた年賀葉書やデザインテンプレートから選んで印刷したりする人が多いのではないでしょうか。 そこで、注意しておきたいのが、年賀状の書き方の基本です。年賀状には、一般的なマナーがあります。テンプレートを使用するにしても、この基本を押さえておく必要があります。 そこで今回は、年賀状の一般的な書き方とマナーについて見てみましょう。 目次1 年賀状の構成2 年賀状に使われる言葉3 年賀状で避けたい表現3.0.1 < 年賀状の忌み言葉 >4 年賀状の文例5 年賀状の宛名書き6 英語の年賀状7 まとめ 年賀状の構成 年賀状に書くべきこと、取り入れておきたい構成は以下の7つです。年賀状の構成はお決まりのパターンがあるため、これをきちんと守れば大丈夫です。 ・賀詞、祝詞 ・お礼のことば ・自分の近況 ・相手の新年の健康・発展などの祈りのことば ・お付き合いや支援のお願い ・日付 ・差出人名 賀詞・祝詞とは、新年をお祝いする言葉のことです。また後ほどご紹介しますが、「謹賀新年」や「賀正」などの言葉のことですね。年賀状は、手紙と違って拝啓などの言葉や時候の挨拶は省きます。 そして、旧年中にお世話になったことへのお礼を言葉にして、自分の近況も伝えます。なお、近況についてはビジネス用の年賀状では省いても大丈夫。プライベートでの付き合いがあった人を中心に伝えると良いでしょう。 さらに、新年を迎えて、ますます相手が健康で過ごせますように、あるいは繁栄や繁盛などを祈る言葉を加えて、今後のお付き合いや支援を頂くようお願いするという旨も伝えます。 文章の最後には、一般的に「元旦」もしくは「元日」と書きます。もし、一月一日に届かないことが明らかな時には、「正月」などの言葉がベスト。もし、イラストに元旦などとかかれているのであれば、書く必要はありません。 また、日本語は縦書きが正式であるため、目上の人や仕事関係の相手に出す場合は、縦書きのデザインを選ぶほうがよいでしょう。裏表の書き方をそろえるのも基本なので、裏面に横向きのデザインを選んだ場合、宛名も横書きにするとよいでしょう。 年賀状に使われる言葉 賀詞・祝詞は、どれも同じニュアンスのように感じるかもしれませんが、厳密には違います。特に、目上の人への年賀状に使う言葉選びは注意しましょう。 「賀」…喜び祝う 「春」…新年 「迎春」…新年・新春を迎える 「賀正」…正月を祝う 「頌春」…(しょうしゅん)新年をほめたたえる 「謹賀新年」…つつしんで新年を祝う 「恭賀新年」…うやうやしく新年を祝う など、1文字~4文字で新年を祝う意味の言葉がよく使われます。もし、目上の人に送る年賀状であれば、謹んで・恭しくという意味が込められた「謹賀新年」あるいは「恭賀新年」が適切です。 これらの賀詞の意味を知っておくと、言葉の重複も避けることができます。たとえば、「頌春」と「あけましておめでとうございます」は同じ意味の言葉です。口語調の賀詞と、先にあげた賀詞の重複は避けましょう。 口語調の賀詞について 「あけましておめでとうございます」 「新年おめでとうございます」 「謹んで新春のご祝詞を申し上げます」 「輝かしい初春をお慶び申し上げます」 漢字1文字~4文字の言葉を使わずに、口語調の賀詞を使ってもOKです。ただし、「新年あけましておめでとうございます」は間違い。「新年」と「あけまして」の意味が同じなので、注意しましょう。 年賀状にふさわしい俳句の例 俳句を年賀状の中にいれてみるのも趣があって良いのではないでしょうか。 新年にふさわしい俳句をいくつか紹介します。 正月や よき旅をして 海を見る 碧悟桐 元日の 人通りとは なりにけり 子規 七草や 袴の紐の 片むすび 蕪村 初夢に ふるさとを見て 涙かな 一茶 一人居や 思ふことなき 三ヶ日 漱石 元日や 手を洗ひをる 夕ごころ 龍之介 年賀状で避けたい表現 < 年賀状の忌み言葉 > 「枯れる」「衰える」「破れる」「失う」「倒れる」「滅びる」などの忌み言葉は使わない様にしましょう。 また、「去る」も避けたい言葉なので、「去年」ではなく「昨年」「旧年」などと書く様心がけましょう。 年賀状の文例 実際に、年賀状を書くにあたってどのように書けば良いのか悩む時は、文例を参考にしてみましょう。 ・お礼の言葉の文例 「旧年中は大変お世話になり、ありがとうございました。」 「昨年は格別のご厚情を賜り、厚くお礼申し上げます。」 ・近況を伝える例文 「昨年転居した○○は△△のような町です。こちらでの暮らしに慣れ、家族も大変気に入っています。」 「昨年、待望の子どもが誕生しました。現在○○か月を迎え、いつも賑やかに成長を喜んでいます。」 ・相手の新年の健康・発展などの祈りのことばの例文 「皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。」 「新しい年が皆様にとって良き年でありますようお祈り申し上げます。」 「貴社の益々のご発展を祈念いたします。」 ・今後のお付き合いや支援のお願いの例文 「本年もご指導の程、宜しくお願い申し上げます。」 「本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。」 年賀状の宛名書き 宛名書きにもマナーがあります。まず、宛名の住所は省略せずに都道府県からきちんと書きましょう。番地などの数字は、縦書きの場合は漢数字、横書きの場合はアラビア数字(1、2、3…)を使います。 そして、名前につける敬称にも注意しましょう。個人名で送る時は「様」、会社や部署にあてる時は「御中」、個人的な付き合いではない恩師や医師に送る時は「先生」を使います。連名で宛名を書くときは、それぞれの名前に「様」をつけましょう。 年賀ハガキ以外のハガキで年賀状を書く時には、必ず赤色のペンで切手の下の部分に「年賀」と書きます。これを書きそびれると、年内に配達されるおそれがあります。 英語の年賀状 近しい友人や外国人のかたへの年賀状は、英語を交えて書くこともありますよね。この場合、賀詞は「Happy New Year」が代表的。文章であらためて「あけましておめでとう」などは書かないようにします。また、よく勘違いされるのですが、冒頭のAは不要です。 I hope you will have a great year!(良い一年になりますように)や、Have a great New Year!(素晴らしい新年を!)は使い例文です。相手の幸せを願うメッセージとしては、I wish you a year filled with peace, good health and happiness.(新しい年が平和と幸福で満たされますように)などはいかがでしょうか。 まとめ 今回は、一般的な年賀状のマナーや書き方についてご紹介しました。近年はスマートフォンやLINEが普及し、手紙などを出す機会も減ってしまいましたが、年賀状はせっかくの新年のご挨拶。きちんとした形でマナーを守って送りたいものですね。 会社の上司や取引先への年賀状としてふさわしい、守るべきマナーとタブーをまとめてみました。困った時の文例や、一歩先をいく喜ばれる年賀状についても記載していますので、社会人必見ですよ! 必見!会社の上司や取引先への年賀状 【キヤノン2019年モデル】PIXUS TS8330購入レポート!チップスの互換インクBCI-381/380は使えるのか? ノズルチェックパターンとは?各メーカーの印刷方法をご紹介