インクペディア いつどこで買うのが一番安い?楽天・Amazonなどキャッシュレス決済還元施策 今年10月から消費税が10%に引き上げられるのに伴い、政府主動で「キャッシュレス・消費者還元事業(ポイント還元事業)」が2019年10月から2020年6月まで行われます。 これは販売側にはキャッシュレス決済促進を促すとともに、消費者への税負担への還元として行われる事業です。 しかし、消費者側にとって、この事業の内容はまだ十分に世の中に浸透しているとは言えない状況です。 この記事では、「キャッシュレス決済」が何を指すのかも含めて、キャッシュレス決済還元施策が、消費者にとってどういったメリットがあるのかをご紹介します。 目次1 そもそも「キャッシュレス消費者還元事業」って何?2 「キャッシュレス決済」とは?2.1 ①クレジットカード2.2 ②電子マネー・プリペイドカード2.3 ③デビットカード2.4 ④スマートフォン2.5 価格が安くなるのか?ポイントなのか?3 買う場所によって違う?実店舗?ネット?お店によって差があるのか?3.1 実店舗はどのくらい実施しているのか3.1.1 ①一般の中小・小規模事業者3.1.2 ②フランチャイズ店3.2 ECモールの参入4 ECモールの販促、施策によって違う?4.1 楽天市場4.2 Yahoo!ショッピング4.3 Amazon4.4 ポンパレモール5 対象品目は何か?6 9月に買うのと10月に買うのは、どちらがお得?6.1 購入例:一般加盟店6.2 購入例:フランチャイズ店7 キャッシュレス決済がお得なのは2020年6月まで8 自分のライフスタイルに合ったキャッシュレス決済方法を選ぼう! そもそも「キャッシュレス消費者還元事業」って何? 「キャッシュレス・消費者還元事業(ポイント還元事業)」とは… 消費税率引き上げ後(2019年10月)から2020年6月まで、中小・小規模事業者よりキャッシュレス決済をした買い物の購入金額に対して、ポイント還元・割引をするという事業です。 登録加盟店でキャッシュレス決済をした場合、購入金額の5%(フランチャイズ店の場合は2%)が還元されます。 「キャッシュレス決済」とは? では「キャッシュレス決済」とは具体的に何を指すのでしょうか? 主に、下記の4種類の決済方法が「キャッシュレス決済」として定義されているようです。 ①クレジットカード もっとも代表的な支払い方法となりますが、どのクレジットカードを使うかによって、どのようなポイントが還元されるかが異なります。 詳しくは後述します。 ②電子マネー・プリペイドカード 電子マネーの代表格には交通系ICカードが挙げられます。クレジットカードと違って審査や年齢制限もありません。 プリペイドカードは、最近は海外通貨との両替が簡単にできるものから、ドラッグストアの会員カードまで幅広く出回っています。 どちらも予め自分の決めた額を入金してから使うので、使いすぎるということがありません。 ③デビットカード 銀行などが発行している、カードで支払いした際に登録の口座から即時引き落としされるカードです。 こちらも手持ちの金額以上を使うことはなく、銀行のアプリなどで残高がすぐに反映されるので、お金の管理がしやすい決済方法です。 ④スマートフォン PayPayやLinePay、メルペイ、ApplePayなど、携帯電話からコードを読み取ったり端末にかざしたりすることで決済が完了するタイプのものです。 以上、キャッシュレス決済方法を見て来ました。これらは全て購入者と販売店舗との間に仲介する「キャッシュレス決済事業者」が提供しているサービスです。 価格が安くなるのか?ポイントなのか? 今回の施策で重要なのは、「キャッシュレス決済」のみ対象ということ。「キャッシュレス決済事業者」が介在しない現金支払いの場合は、還元は発生しません。 ポイント還元、または決済時に即時割引になるのかは決済事業者によって異なります。 ①「キャッシュレス決済」をする ②決済代行業者からポイント還元・割引される 上記2点がポイント還元事業の概要です。 買う場所によって違う?実店舗?ネット?お店によって差があるのか? 実店舗もネットも、販売側が登録完了していれば対象となります。 実店舗はどのくらい実施しているのか ①一般の中小・小規模事業者 登録加盟店は、 キャッシュレス・消費者還元事業公式ホームページにて確認することができます。 ただこのページに載っている一覧を見る限り、2019年8月21日現在、全国で431,682店、地域によっては1県に3,000店にも満たないところもあります。 また、中小・小規模事業者向けの施策ですので、多くが個人商店の小売業(特に電気店)となっています。 いつも大型店や家電量販店でお買い物をする人は、今回のポイント還元施策を利用するよりも、普段のポイントカード等を使うかもしれません。 ②フランチャイズ店 フランチャイズ店の場合、還元率は2%と下がってしまいます。 代表的な例では、現在「ファミリーマート・セブンイレブン・ローソン」の3社が参加を発表しています。(8月27日付) 上記のキャッシュレス決済での支払いで、合計金額から即時2%割引されます。 2%マイナスになれば、増税前の8%と変わらない金額になるので、キャッシュレス決済にすでに慣れているコンビニユーザーは、加盟店で買い物する傾向になるかもしれません。 フランチャイズ店の新規参加はまだ続くかもしれませんので、こちらの方にも注目です。 ECモールの参入 一方、ネットでは、「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」「Amazon」などの大型ECモールが出店事業者に対して登録を促しています。 株式会社リクルートライフスタイルが運営する「リクルートかんたん支払い」がポイント還元のキャッシュレス決済手段として適用されます。 これに加え、リクルートが運営する「じゃらんnet」「ポンパレモール」での加盟店も対象となります。 KDDIグループのECモール「Wowma!」については参加未定ですが、決済代行サービス「ペイジェント」は登録されています。 ECモールの販促、施策によって違う? 各ECモールにてポイント還元を受ける場合、決済手段、つまり決済代行業者によって、還元されるポイントの種類は異なります。 楽天市場 クレジットカード決済の場合、購入金額の5%ポイント還元となります。(各カード会社により詳細が異なる可能性があります) 楽天カードの場合は楽天ポイントで還元されます。 また、楽天ペイ・楽天Edyでの決済も還元対象です。こちらは実店舗での決済にも対応しています。 Yahoo!ショッピング Yahoo!ショッピングのキャッシュレス決済はPayPayが主流となっています。 よって、PayPay残高で支払った決済額の5%が「PayPayボーナス」または「PayPayボーナスミニ」にて返還されます。 Yahoo!が発行しているワイジェイカードをはじめ、クレジットカードも還元対象ですが、こちらも各カード会社によって詳細が異なる可能性があります。 Amazon Amazonでは、主にクレジットカード決済で購入価格の5%が即時充当されます。 つまり、ポイント還元ではなく、購入時に5%割引という形になります。 対象となるクレジットカード・決済方法は以下の通りです。 ・VISA ・Master ・JCB ・アメリカン・エクスプレス ・ダイナーズ ・Amazonポイント ・Amazonギフト券 ・パートナーポイント(JCBのOki Doki) Amazonではフランチャイズは対象外なので、加盟店全てが5%還元と考えてよいでしょう。 ポンパレモール ポンパレモールでは、リクルートIDを利用する「リクルートかんたん支払い」決済を行った場合、各サービスで通常付与されるポイントに加えて5%のPontaポイント還元が受けられます。 同じくリクルートIDを利用するじゃらんnetでも同様です。 この他にも、今後参加が明らかになる加盟モールがあるかもしれません。 整理すると、このような図になります。 楽天市場、Yahoo!ショッピング、ポンパレモールは、ポイントで還元しているのに対し、Amazonは、購入段階で5%の値引きがされているようです。 割引率はどのECモールも5%で統一されているので、 楽天ポイント・クレジットカードのポイントが欲しい方 ⇒ 楽天市場 PayPayをよく使う方 ⇒ Yahooショッピング Pontaポイントをよく使う方 ⇒ ポンパレモール 直接割引を受けたい方 ⇒ Amazon をご利用すると良いと思います。 対象品目は何か? ポイント還元事業に品目に関する細かい制限はなく、中小・小規模事業者(個人事業主含む)の以下の業種が対象です。 ・製造業 ・卸売業 ・小売業 ・サービス業 日用品や食品だけではなく、旅行代金などにも適用されます。 対象外になるものは、大まかに以下の通りです。 ・有価証券など、郵便切手類、印紙、証紙および物品切手 ・すべての四輪自動車(新車・中古車) ・新築住宅 ・当せん金付証票(宝くじ)、スポーツ振興投票券(スポーツ振興くじ)、勝馬投票券(競馬) ・勝者投票権(競輪)、舟券(競艇)、勝車投票券(オートレース)の販売 ・収納代行サービス、代金引換サービスに対する支払い 9月に買うのと10月に買うのは、どちらがお得? 前述の通り、一般の加盟店が5%還元、フランチャイズ店が2%還元となります。 ポイント還元対象店舗で、キャッシュレス決済という条件をクリアした場合、9月に買うのと10月に買うのでは、10月の方がお得になります。 購入例:一般加盟店 本体価格10,000円の商品を購入する場合 通常決済:9月・10,800円→10月・11,000円 キャッシュレス加盟店決済:10月・11,000円×5%=550円分還元 この550円分の還元をポイントや電子マネーで受け取るのか、即時購入価格から割引されるのかは、決済事業者やECモールによって異なります。 購入例:フランチャイズ店 本体価格10,000円の商品を購入する場合 通常決済:9月・10,800円→10月・11,000円 キャッシュレス加盟店決済:10月・11,000円×2%=220円分還元 差し引いた場合10,780円の計算になりますので、やはりこちらもキャッシュレスの方がお得ということになります。 キャッシュレス決済がお得なのは2020年6月まで これまでキャッシュレス決済により還元される方がお得だということをご説明しましたが、この還元は2020年6月までの施策となります。 あくまで増税に伴う購買意欲低下を防ぐための一時的な措置であり、実際には2020年までにキャッシュレス決済を促進させる狙いの方が強くあるようです。 自分のライフスタイルに合ったキャッシュレス決済方法を選ぼう! 10月の増税後で買い物をする際には、キャッシュレス決済がお得なのは事実です。 ただ購入時にポイント還元加盟店であるか、どの決済事業者が自分にとって使いやすい決済手段であるかなど、消費者側もチェックすることが必要になります。 Yahoo!をよく使う・ソフトバンクユーザーである、などであればPayPayが有効ですし、スマホアプリなどが苦手な人は即時割引のAmazonでのクレジットカード決済が分かりやすいです。 一番身近で簡単なものはSUICAなどの交通系ICカードなので、キャッシュレス決済に慣れない方はそこから試してみるのがよいでしょう。 現在、国の方針としてキャッシュレス決済を推し進める方向に向かっています。 何が自分のライフスタイルにとってメリットなのか選択するきっかけとしても、キャッシュレス消費者還元事業は、有効に活用できる期間といえるでしょう。 まずはお手持ちのクレジットカードや、よく使うECサイト、決済アプリなどの確認からはじめるのがオススメです。 増税は消費者にとっては負担ですが、こうした施策をうまく利用して、お得にお買い物をしましょう! ブラザー2019年版インクジェットプリンター4機種登場。DCP-J982N/Wは、どう進化したのか? 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